ハコニハ戦記 THE SHOWDAWN OF ADMINISTRATOR

@Meruno256

第1話 序章 202×年6月21日

俺は期待されて生きてきた。親から、教師から、友達から。周りのみんなが大なり小なり俺を優秀だと思ってた。それは目に見えないが、いや見えないからこそ俺を苦しめた。そして俺はその期待に中途半端な形でしか答えられなかった。勉強も部活もだ。そのたびに周りからは励まされたが、いつからか俺は期待されることを避けるようになった。逃げ癖だ。それは一度つくとなかなか抜けない。そして逃げてばかりの奴には誰も期待しなくなる。結局大学も第一志望には受からず、滑り止めに通うことになったあたりから期待は止んだ。

 期待からの解放は堕落を生んだ。なあなあで大学生活を過ごす俺はバイトもしないで実家から大学に行き、緩いサークルで遅くまで飲んでいた。そんな日々を2年繰り返していた俺は就活に不安を感じつつ、何も行動をしていなかった。

 そんな俺を一瞬にして否応なく変える事件が起きる。全く想像できなかった事件だ。それを境に俺はまったく異なる世界で生き、戦うことになる。それを今からつらつらと書きたい。話は大学2年生の6月21日の深夜、自宅から500m前の交差点から始まる。

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