第8話 騎士達の蘇生。そしてまた綺麗な土下座。
「それでは、外の騎士達も蘇生お願い致します。」
そうお願いしてきたアルラ。
「りょーかい。」
面倒くさそうに言うロアスだった。
だが早く生き返らせないとアンデッドになってもっと面倒になるだろう。
馬車から出て周りを見渡す、そこはまさしく地獄絵図だった。
その光景を見てアルラとメイド達は息を飲んだ。
やはりロアスの力は恐ろしいと。
「騎士だけ蘇生すればいいの?
盗賊は?」
「もし可能なら盗賊もお願い出来ませんか?
領地に連れ帰って裁きを受けさせたいのです。」
「わかった。
じゃあ取り敢えず最初に騎士からにするね?
盗賊も一緒だと、盗賊の捕縛が大変だから騎士達に手伝ってもらうから。」
「それでお願い致します。」
アルラと会話をしロアスは魔法を唱えた。
「《多元蘇生ーマルチリーアニメイションー》」
すると騎士達が光り出す。
その光景を初めて見たメイド達は感動していた。
もちろんアルラやセリナもだ。
何度見ても奇跡でしかない。
この力に私達は助けられたのだから。
そして光が収まるとなんと最初に盗賊に殺された騎士までもが蘇生されていた。
「い…生きてる?
生きてるぞー!!俺たちは生きていたんだ!!!」
生き返ったことに気づかず生きてると喜んでる騎士達。
「んっ〜…。
はっ!!
首が!!俺様の首が!!
クソガキが絶対許さねぇ!!!」
そう喚いたのは騎士団長だった。
だが、
「ぶぎゃっ!」
騎士団長はいきなり頭を押さえ付けられ地面に這いつくばったのだ。
やったのは、
「ロアス様に対してクソガキですか?
また死にたいようですね。
団長殿。」
メイドリーダーだった。
何故かめちゃくちゃ怒ってるのだった。
その証拠に騎士団長の頭を足で思いっきり押さえ付けてるけど…あっグリグリもし始めた。
「なにをする!
俺様を誰だと思ってるんだ!
団長だぞ!!」
団長がメイドに足蹴にされてるのを見ていた他の騎士達は動けなかった。
団長が足蹴にされた瞬間そこを振り向けば…。
元凶がそこに見えていたからだ。
「こっ…殺される!!!」
「逃げろ!!」
「あれは夢じゃなかったんだ!!」
「化物だ!!」
「団長だけ踏み付けられてズルいですよ!!」
「そうだ!そうだ!」
騎士達はみんな混乱し叫び、とてもじゃないが見れたもんじゃない顔で鼻水や涙や涎を撒き散らしている。
正に阿鼻叫喚だ。
何名かおかしな事言ってる騎士もいるが今はスルーだ。
「んが!」
「ぎゃっ!」
「がぁっ!」
「なっ!!」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」
そして団長と同じように他のメイド達が騎士達を踏みつける。
「…。」
それも無言で圧をかけ怒りをあらわにしていた。
メイド達はロアスの奇跡のような魔法を見た。
そう神の使いだと、その神の使いに対して無礼を働いたと思い全員が怒りで動いたのだ。
だが、メイドは7人しかいない為何人かの騎士は一目散に逃げる。
「我から逃げる不届き者を捕らえよ。
大地鎖ーアースチェーンー」
ロアスの隣にいたアルラが魔法を唱えたら逃げ出した騎士達を地面から出てきた鎖が捕縛する。
「なっ!
お嬢様なにを?!
早くお逃げください!!」
騎士団長が足蹴にされながらそう叫ぶ。
「黙りなさい。
ロアス様に対して不敬ですよ。」
「なっ?!」
信じられなかった。
あのお嬢様が、人を庇ったのだ。
「貴様!!
お嬢様に何をした?!
洗脳か??
解け!
解けーーーー!!」
そう言う団長はメイドの足を跳ね除けロアスに斬りかかる。
だが、
ザシュッ!
両腕を斬られた団長が、
「えっ?」
スパッ
そしてまた首が斬られたのだった。
「また、攻撃されたけどどうしたらいい?」
面倒くさそうに言うロアスだったが、
「だっ団長が?」
「団長が負けた?」
「あれでも団長だぞ?」
他の騎士には実力を見せることになったので畏怖される。
「そうですね。
これでも団長なのでお手を煩わせて申し訳ないのですが、また蘇生して頂けると助かります。」
「はぁ…。
わかったよ。
《蘇生ーリーアニメイションー》」
そして団長は生き返る。
斬られた腕も巻き戻さたようにくっついた。
『『はっ?』』
それを見た騎士達は驚いた、蘇生魔法を初めて見たのもそうだがあの化物がやったことにだ。
「おれは?
また、斬られて?
貴様!
幻覚か?!」
と、また攻撃する。
そして斬られる。
「はぁ…。
《蘇生ーリーアニメイションー》」
「きさっま!
幻覚をっ……。」
「《蘇生ーリーアニメイションー》」
団長が襲う→斬られる→蘇生される→襲う→斬られる→蘇生される→襲う…………。
繰り返される奇跡と道化の状態がしばらく続き。
そして…。
「大変申し訳ございませんでした。
非礼をお許しください。
これ以上、私を斬ないでください。
本当に申し訳ございません。
どうかご慈悲を。
良ければ気が済むまで頭を踏んで頂いても構いません。
靴でも舐めましょうか?」
綺麗な土下座をする団長がそこにはいた。
「なんかさっきもこんなことあったよー!!」
と、デジャヴを感じたロアスだった。
――――――――――
どうも作者のG.Gです!
騎士団長はプライドが高いですがちゃんと実力で団長の地位に着いてます!
そこはまぁロアスには関係無いんですけどね笑
次は盗賊です!
長々と段階わけしてすみません。
良ければ読んでくれたら嬉しいです!
応援いつもありがとうございます!
作者の励みになってます!
本当にいつも皆さんありがとうございます!
よければ☆や♡などの評価も頂けたら幸いです!
朝8時と夜20時の2回投稿してます!
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