2024年12月4日。バナナ支離滅裂7

そのバナナは罪の味がした。というよりただ単純に美味かった。濃厚な味わい。そして芳醇な香り、そして柔らかさまろやかさ、すべてがハーモニーとなって口のなかで味わい深い味を奏でて脳内でラッパの鐘がなった。つまりは天国気分だ。天国が本当にあるのかどうかなどわからないけれど、これはまさに天国と言っても過言ではなく、これが天国の味と言わずして何が天国の味なのだ。しかしならがそれはゴリラにとっての天国の味であってそれが人間にとっての天国の味なのかと言われたらそうとも言えないから不思議なものである。やはり生き物は生きている、生命活動を維持しているのに必要な栄養分をおいしいと感じるのかもしれない。しかしだからといって美味い物がすべてが体にいいとは言い難いのも事実かもしれない。かもしれないばかりで不確かであいまいだが、それは脳をだましているというだけかもしれないし、そもそもがこの世界が本当にリアルなのかという疑問もある。果たして世界というのは僕が見ているこの世界というのは現実なのだろうか。僕以外がすべて作られた生き物なのか。そしてそれとも僕が目の前にいる人間からとったら作られた存在偽物なのか。そんな事は分かる生き物はいるのだろうか。しかしながらそんな事を考えたところで僕、ただのゴリラの僕が考えたところで答えは出るはずもないからあきらめてバナナの嘘でも、夢でもいいからこのバナナの美味しい味を味わっていたい浸っていたいというのが素直な感想である。

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