第8話 拝啓、娘に正体がバレました。
「柳屋さんが私のま……ママだったんですね……」
事務所から出て駅に向かっているときに、綾乃から話しかけられた。
「う、うん……そうなんだ……」
なにこれ気まずい。
早くこの場から抜け出したい。
「ちなみに、私がVTuberをやることは知っていたってことなんですか?」
「あ、うん。この前のビデオ通話で知ったんだけどね」
「あぁ……あの時の……」
「あの時は大丈夫だった?」
「あ、えっと……なんとか」
勝手に落ち着いたかなと思ったが、まだ耳が赤かった。
「……それにしても、柳屋さんって、絵描けるんですね。」
「ああ、うん。向こうでは言ってなかったけどね。学校でそれが話題に出るタイミングもないし、話しても意味はないだろうしね。」
ちなみに学校の時の立ち位置はどちらかというと影でおとなしくしている陰キャだ。
綾乃もどちらかといえばこっち側ともいえる。
「ていうかこれ、かわいすぎません!?!?」
「!? うん、今までで作ったキャラで一番クオリティ高いと自負してるよ」
「そうなんですね!特にこの髪型もいいですよね!しかも、ここのハイソックスが……!」
なんか急にテンション変わったぞ!?
もしや綾乃もオタク気質が?
いまだ早口でなんか言ってるし。
「……もしかして小鳥遊さんオタクだったりする?」
「!?!?!?!?」
あ、フリーズした。時がピタッと止まったのかな?
と思ったらみるみる顔が赤くなって今度は沸騰したようだ。湯気らしきもの見えたよ。
「あっ……えっと……ふぁぁぁぁ……」
「ちょっと待って!?そこでフリーズされたままでもアレだから一回どっか建物……
そこのカフェに入ろう!」
いや煩悩とかない……から!!ね?
てかうなずくのはっや。ヘドバン経験者かな?
とりあえず固まってしまった綾乃を引っ張ってカフェへ逃げ込むのだった。
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9話も読んでくれてありがとうございます。
綾乃さん暴走回になりました。
カクヨムコン10があるようですが、
10万文字行く気がしないので、参加しないことにしました\(^o^)/
-追記-
トリのぬいぐるみ目当てで応募してみました
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