第2話 「作用・反作用」
To every action there is always opposed an equal reaction.
ニュートン
① 絶望
14時に大阪府立体育館正面玄関を入ると、いきなり、警察と自衛隊の勧誘ブースがあって、ビックリ。わたし個人に対する「嫌がらせではないのか」と(心の中で)がっかりしながらも大爆笑。
羊頭狗肉([無門関](羊の頭を看板に出しながら実際には狗(いぬ)の肉を売ることから)見かけが立派でも実質がこれに伴わないこと)の代表選手である、警察と自衛隊(もはや軍隊)の勧誘があるなら、逆に、質実剛健・現実重視・大衆の守護神であるヤクザ(韓国系ではなく日本の任侠ヤクザ)の勧誘ブースがあっても良いのではないか、なんて思いながら、取って付けたような(見かけだけの)警察・軍隊の「大学日本拳法的なる本気さを全く感じさせないお店」の前を、神妙な顔をして通り過ぎる。
社会を守るという看板を掲げる警察も、国を守るを謳い文句にする軍隊も、ともに社会と国家を破壊する暴力団に過ぎない。彼らこそが犯罪や戦争を煽り、人心を不安定にして警察官やパトカー・拳銃や防弾チョッキ、戦車や大砲・ミサイルといった、非生産的というよりも、町や国家を破壊する・人を殺す武器を増やすことを正当化しようとしている。
犯罪が増えているから警察官を増員する、戦争の危機があるから何兆円も武器を買う。警棒や拳銃で犯罪が減ると考えるバカ。ミサイルで平和が手に入ると考える阿呆。
○ 「必ずや訴えなからしめんか」論語
訴訟事をうまく処理することの必要はいうまでもない。だが、根本的に重要なことは、力をつくして訴訟事のない社会を作ることだ。
(紀元前500年頃、人類はすでにそういう真理を提唱していたというのに。)
○ 「剣によって立つ者、剣によって倒れる 」
聖書 マタイによる福音書26章52節
And them that take the sword shall perish by the sword.
○ 「汝らのうち、最も若く最も強き者は剣に倒れるであろう。」
Your youngest and strongest will fall by sward.
こういう「偽善者」の勧誘ブースが正面玄関に設置され、戦争を煽る国会議員が神聖な試合会場で演説をする。これはもう、悲劇を通り越したブラックユーモアというギャグなのか。
○ 「古の愚や直、今の愚は詐のみ」
昔の愚者(政治家・警察官)は愚かであっても、まだどこか正直だった。今の愚者は愚かであって、その上偽りの悪を持つ者である。不正直である。
国家公務員が詐欺をやっているのだから、巷に各種詐欺が蔓延るのも無理はない。
平栗雅人、府立体育館に入った瞬間、いきなり絶望のどん底に突き落とされる、の巻。
② 希望
このまま終われば悲劇なのですが、悪の作用があれば、それに反する作用もあろうというもの。試合会場では素晴らしい感動が待っていたのです。
まさに「大道廃(すた)れて仁義あり」
[老子(第18章)]大道が行われていた時は人情が淳朴で仁義を唱える必要はなかったが、後世大道が廃れてくると世の中に虚偽が多くなり、仁義の強調が必要になる。
「世の中が堕落すると義理人情の美しさが表れてくる」という道理なのでしょうか。
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