100兆円ダッシュ!~国民の敵ザイム省
@ICHIRYU-SHOKO
キックオフ
黒旗勇斗は怒っている。
タクシー運転手の父親とスーパーのパートの店員の母親に育てられ、苦しい家計の中で生きながら、必死にアルバイトをして奨学金を得ながら、大学にかよっているのに親父の扶養から外れないよう103万円を超える金を稼ぐことができないからだ。
黒旗はデパートの精肉店でアルバイトをしている。
このデパートの精肉店はハム会社の直営店でハムも取り扱っている。
年末はハムのお歳暮もあって全国への配送作業でメチャクチャいそがしい。
アルバイトの時給も上がって黒旗のような底辺学生には稼ぎ時だ。
しかしだ。年間の稼ぎが103万円を超えると親父の税負担が増えてしまう。
したがって黒旗は忙しいさなか1円でもキャッシュが欲しいのに、親を助けたいのにその願いがかなえられない。理不尽だ。
この理不尽さに怒りがふつふつとわいてくる。誰がこのような制度を作ったのか。誰がこのような制度を放置してきたのか。誰が国民の生活を苦しめているのか。誰だ。誰だ。誰だ。国民に対する裏切者は。国民の敵は誰だ。
ザイム省か!
この約30年の経済的停滞を何の反省もせず、2019年10月から消費税を10パーセントにあげ、日刊新聞紙には軽減税率を適用し8パーセントのままにしてオールドメディアを手なずけ、批判されないように世論を操作し、あまっさえ能登半島地震災害では補正予算を組まず財政出動を遅らせ、水害被害を拡大し、国民への支出は渋るが天下り先へはじゃぶじゃぶ金を出し自らの権限拡大に一生懸命。
2019年10月以降、オールドメディアからザイム省批判が消失しているし、ザイム省幹部がオールドメディアへ天下っているのが何よりの証拠だ。
許せん。
52寸の底辺学生にも5分以上の魂があるぞ!
底辺学生の闘い方をみせてやろうじゃないか。
黒旗は決断した。
ザイム省から金をダッシュしてやる。絶対だ。
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