モノクロの夢【完】

１

信号は、青だった。

突然の、ブレーキノイズ。

その音で足を止め、

僕は振り向いた。

眼前に広がるのは、

軽自動車の車体。

鈍い衝撃の後、

視界は、ブラックアウト。

痛みを越える熱さに、

僕はうっすらと目を開ける。

そこに映ったのは、

コンクリート。

そして、

ガードレールに突っ込んだ軽自動車と、

横転した、トラック。

(・・・跳ねられた、のか)

気付くと、同時に、

僕は、意識を、失った。