最初の数ページから心をわしづかみにされました!
まず、登場人物たちが抱える孤独や痛みが痛いほど伝わってくるのに、不思議と重苦しさだけではなく、希望を感じさせてくれるんです。
読み進めるほどに胸を締めつけられる場面もあるのに、なぜか目を逸らせなくて。
むしろ、その痛みごと受け止めたくなるような力を持った物語でした!
全体を通して描かれるのは、ただの悲しい物語ではありません。
過酷な現実を抱えながらも、誰かと繋がりたいと願い、手を伸ばし続ける姿は、読む人の心を深く揺さぶります。
確かに本作は悲劇です。涙が止まらないほどに。
けれど、それ以上に、尽きぬ涙を誘う堪らなく美しい物語なんです。
悲劇の中にある優しさや、絶望の中に見える希望。それを見事に描き切っていて、読後感は意外なほど温かいんです。
プロローグからエピローグに至るまで、ずっと心が揺さぶられっぱなしでした。
是非エピローグを読んだあとに、もう一度プロローグを読んでいただきたいんです。
本作のコンセプトを改めて思い知り、胸の奥に衝撃が走るはずです!
切なくも美しい読書体験を求めている人には、ぜひ手に取ってほしい作品です!