第2話俺様は猫である

飼い主のヤツが小言を言うたびに俺様は無視してやるのだ。

俺様の名はぶちぶち。

艷やかな毛並みと魔性を兼ね備えた猫である。

飼い主に拾われてから、何故だか人間の言葉を話せ、完全に理解出来るようになった。

理由は定かではないが、俺様が特別に賢いのだと納得している。

だと言うのに、飼い主は俺様を敬わない。

これは不敬ではなかろうか。

「あむあむ」

「噛んで食べなよ、ぶちぶち」

「あむあむ」

手間暇かけて作ってくれたご飯の美味さに感謝しつつも、やはり俺様は不服だ。

だが、褒美として頭を撫でらせてやろう。

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