ウロボロス ――滅亡を添えて――
@SNALEKILL
1.滅亡後
夕暮れ。夕陽の下の
街は廃墟のように静まり返っていた。人間の姿はなく、代わりに無数の肖像が並んでいた。貝殻と同じ成分でできたそれらは、白くざらざらした肌を晒し、微動だにしなかった。その造形は精密かつ完璧で、一見してまるで生きているかのようだった。
夕陽を浴びて肖像たちはその身に橙色を映し、そこに差した黒い影が彩りを添えていた。彼らの視線は遠く海へと向けられていた。
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