第4話 ダンマスゲーム
――
1.知り得る世界は秘匿されます。
2.知り得る世界は移ろいます。
3.この
確認したステータスの
もっとも、
転生者の役職によって完全に思い出したが、【
なお、思い出したと言っても前世の事をすべて思い出せたわけではない。若くして死んだことやどんな生活を送っていたか等は覚えているが、自分の名前や人間関係等については思い出せない。
そして、この世界が『ダンマスゲーム』の世界、もしくは、非常に類似した世界であることは前世の知識から間違いないと断言できるぐらいの状況証拠が揃っている。
―― 『ダンマスゲーム』
ダンジョンの現れた世界で夢ノ宮探索者育成高校を舞台としたマルチエンディングのノベルゲームだ。
幼少期に
なお、登場人物のほとんど全てが【
つまり、誰がダンマスになっているかを推理して狩るゲームでもあるのだ。
そして、今回は栄えあるターゲットとして俺が選ばれているということだろう。
ちなみに、この世界のステータスは他人に見せることはできず、また、鑑定のような他人のステータスを調べるスキルもない。
そのため、ゲームでは各キャラクターの行動から誰がダンマスであるかを推理する必要があった。つまり、俺の場合は、いかにダンマスであることを知られないように行動するかが狩られないための鍵となるのだ。
「レッド君、やっぱり調子悪い? それとも、もしかしてスキルとか生えたりした?」
「あ、問題ないです。俺もスキルが生えないかなーって見てみたんですけど、やっぱり駄目でした。あ、グリーンさん達はどうでした?」
「ふふっ、バッチリだよ! 全員良い感じのスキルをゲットできたよ、これは、レッド君さまさまかな」
グリーンさんだけでなく、他のみんなも満面の笑みを浮かべている。よほど良いスキルが生えたに違いない。
―― ズズンッ
「うぉっ、揺れた?!」
「おっと、
「モンスターの出現も止まってるはずだから最速で戻るぞ。レッド君も剣をアイテムボックスにしまっとくとよいよ」
コアを壊されたダンジョンは一旦閉鎖され、
その際、迷宮の階層が減ったり、場合によっては迷宮の位置が動いたりもするのだ。当然のことながら中にいたままでは命の保証はない。
慌ててコアルームを出て地上を目指す。下水道が迷宮化したこのダンジョンでは一層目は元々の下水道が利用されているが、二層、三層目はダンジョンによって増築された階層のため、少なくとも一層目までは戻らねばならない。
このように、探索者がダンジョンから出る必要があることからも迷宮討伐は計画的に行われなければならないのだ。
「レッド君って探索者育成高校生なんだよね?
軽い駆け足で元来た道を辿りながらグリーンさんと話している。
「俺は元から探索者志望だったんで鍛えてましたけど
「え、高校生でCランクの真神って、あの〚ギルドの猟犬〛
「ちょっとリーダー、その二つ名は駄目ですって、またお嬢にぶっ飛ばされますって」
そう、【
そして、その幼馴染こと【
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます