第8話

「…私、何かした?」




見上げた先に、私を見つめる漆黒の瞳。




じっと探るように視線が注《そそ》がれる。




無言の咲斗が何を考えているのか全くわからない。




だから、もっと不安になる。




捨てられるんじゃないかって―――…




そう思ったら。




―――涙も止まらない。

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