高校生ヒーロー

深瀬 楓士

序 章 前置き

第1話

 人口の八割が異世界のような人智を超越した力——『能力』と呼ばれる超能力を発現した。

 能力は多種多様であり、その数は千にも万にも上るとも言われている。

 能力は発現時期がある程度決まっており、四から十二歳程度——保育園•年中から小学校・高学年までと、発現時期にばらつきが生じている。

 そして、能力の発現が早ければ早いほど能力の資質は変わってくる。

 能力を自在に使える仕事、使ってもいい仕事である正義の味方――ヒーローと呼ばれる者は大体が五、六歳で発現した者ばかりだ。そして、その中でも上位に存在する者達は四歳で既に能力を開花——発現させていた。

 つまり、能力は生まれた段階で既に優劣をつけられている。だが、能力にはある救いがあった。成長——すなわち進化だ。

 進化をすることでヒーローに、皆を守るような大衆のヒーローになった者もいる。

 かつてのみんなの憧れの的、世界一強いとまで言われたヒーローがそうだった。

 そしてここに一人、ヒーローに憧れた者がいた。これは、そんなヒーローを志ざす者の物語。

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