12 おかしいぞ

「おはよー」


今日は寝坊した。いつもなら8時前には着いてるのに今日は8時10分過ぎだ。

皆いる。


あれ?なんか皆冷たくない?

去年より気温高くて暖房ついてるはずなのになんか寒怪我するんだけど。


いつもなら話しかけに来る女子メンも今日は話しかけに来ない。


学校はいつも通りすぎて、下校時刻。いつの間にか皆帰って教室には

私と後2,3人


なんでだろう。明日になったら戻ってるでしょ!


大通りを渡って昨日月島が送ってくれたところまで帰ってきた。あと5分くらいで家につく。のに、ランドセルをぐいっと末次に引っ張られた。そこには月島もいる。


末次と月島に月島の家まで連れてこられた。流れるように家に入ってる。


「え、人攫い?」

「は?」


え、なんか怒らせたかな。末次がすんごい顔してるんだけど。


「話は後で。俺の部屋連れて行っといて。ちょっと準備しとくから先に話しといて」

「まかせろ」

「任されないで。今日何もないから帰らせて」

「何もないならいいだろ」


なんでずんずん進んでんの。てか、この部屋昨日の部屋より広くね?


「はあ...」

「こっちの台詞」

「お前は自分の今の立場分かってる?」

「分かってる。末次と月島が人攫いってことでしょ」

「殴るよ?」

「え、あ、ごめんなさい」

「まあいいや。クラスグループ入ってる?」

「なにそれ。そんなんあるの?」


そこには昨日の帰りに月島に送ってもらうときの写真があった。なんかおかしいところがあるけど。


「はいこれ見て。なんて書いてるか読んで。」


『見てみて大ニュース』

[月島と私が手を繋いでなんか見つめ合って笑い合ってる写真]

『クソビッチの写真です笑』

『こいつ月島の家から出てきたよ』

『確定演出すぎて笑えるw』

『デキてんじゃんwww』

『ヤリ同士お似合い説』


「読んだよ」

「状況理解できた?」

「全く」

「涼。どこまで話した?」

「あ、凜。おかえり。グルチャ読ませたくらい。」

「で、理解は__できてなさそうだね。もうちょっと仕事あるからしてくるよ。」


「いってらっしゃーい。文の意味分かってる?」

「なんにも。なんか面白い会話をしてるんだなってくらい」

「はぁ。義務教育の敗北すぎる」

「え、なにかこれ習った単語出てきた?暗記なら得意だけど」

「......は?」


なんでそんな困った顔で見るの。私おかしくないよね。

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