私はこの瞬間をきっと一生忘れない。

天乃凪紗

小学5年生

1 よろしくお願いします、!

 (一軒家になったはいいけどなんでこんな田舎の小学校に通うことになるのさ...)

こんなぶつくさ言ってる私は浅野心愛。小学5年生。

今日は人生の最初の『』...になるはずの転校初日。最初からヤバそうなクラスに転校しちゃったかもしれないです。


 (これがさくら小学校...これから1年よろしくお願いします)

まず靴箱ってどこよ!!!わかんないから正面玄関から入っちゃおうかな。とか理由のわからないことを考えていたら後ろから声をかけられた。

「えっと、浅野さん、であってるかな?」

「え、あ、はい。浅野心愛です。」

「良かった。私は浅野さんの担任になった道下って言います。よろしくね」


 そう言って道下と名乗った女、以後道下先生と呼ぶことになる人が担任らしい。


 「早速だけど靴箱まで案内するね。」


と、早速道下先生が案内してくれるらしい。と、言うかこの人。なんで私がこんな面倒臭い仕事押し付けられなきゃいけないの?って笑顔で思ってるな。うん。これ絶対思ってる。まあ無言で道下先生のあとについていく。

それからなんだかんだあって私が『5年3組』であることが分かった。


 「おはようございまーす。今日は金曜日から言ってた転校生を紹介しまーす」


とか教師として大丈夫かって感じの言葉遣いで教室に入っていった。私は入っていいのかわからずキョロキョロしていたら、「浅野さんっ!」って小声で呼ばれたので入る。


 「えっと、東小学校から来ました。浅野心愛です。よろしくお願いします。」

まあ出だしはこんな感じだろう。というか私の席はどこだろう。こういうのってだいたい窓側の一番うしろなんだよね。とかワクワクしていたらクラスの人達の自己紹介が終わって席に案内されたけど、めっちゃ前から2番目の窓側という中途半端な席でした。


 何個か授業を受けたが、東小学校で全部受けた範囲でつまらなかった。さくら小は遅れてるのかな。

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