ウィザードパンク!~タイトル考えるのぶっちゃけメンドクセェ!つまりは碌でもない世界に転生したら俺は碌でもねぇ職業について碌でもねぇ事に巻き込まれるんだよ!畜生!本当に碌でもねぇな!
たけすぃ
第1話 ウィザードパンク! 1
「こんなカルフォルニアみたいな青空の下で死ぬつもりはねぇぞ!」
男――独立調停官、通称独立
「カルフォルニアってどこ!?聞いた事ないんだけど!」
ナイヴの叫び声に、同じく後部座席で仰向けに転がっていた少女が叫ぶ。
「俺のママの故郷だよ!」
跳ねた車に蹴り上げられたケツが痛い、内心でボヤキながらナイヴは少女――文化的貴族種、つまりはエルフの少女に出鱈目を叫び返す。つい今しがた、頭が吹き飛びそうになったのに出てくる言葉がそれかと、呆れそうになる。
ナイヴは吹き飛んだ屋根から頭を出して後方を確認する。
嗚呼くそ最悪だ。
ナイヴは再び内心でボヤク。
何が楽な仕事だ畜生。街のチンピラに誘拐されたお嬢様を助けるだけだって? ゴリゴリの
ナイヴは自分達を追いかける
「もっと飛ばせ!」
「安全運転したいんですけど?」
ゴーレムを操る人工精霊がそう答えるが、無視して頭をもう一度蹴る。この状況で悪趣味な相棒の人工精霊ジョークを聞いている暇はない。
大男、おそらく
チンピラが運転する車を気軽に吹っ飛ばしたら、中からあんなデカブツが出てきた。相当に趣味の悪いビックリ箱だ。
ゴーレムが二度目の蹴りで文句も言わずにスピードを上げるが、今度はエルフの少女が文句を言ってきた。
「私の
そりゃ俺の前世にある地名だからな! 心中で何に拘ってるんだこの馬鹿と思いながらナイヴは歯噛みする。反撃しようと腰の
奮発して買った魔法銀製の触媒容器が一つ無事なだけだ。
金がないせいで初手からして最後で切り札だ、そして赤字だ。どうあがいても赤字だ。
ナイヴは「カリフォルニアってどこよ!?」と叫ぶ少女に耳を塞いでろと叫ぶと、魔法銀の触媒容器を取り出した。
クソッタレが! どいつもコイツも人を利用しやがって!
ワイヤーで構築された魔術回路が駆動する熱がナイヴを冷静にさせる。
銃杖の照星を追手の大男に合わせる。
殺意は邪魔だ、怒りも。
オーケー俺。冷静になれ、冷静さこそが平穏への切符だ。
ナイヴは短く息を吸い込み、暴発防止用の
「
ナイヴは初手で最後の切り札を切った。
***あとがき***
始めましての方は初めまして。
他の作品から来ていただいた方は、いつも応援、良いね、コメント、評価なぞ
ありがとうございます。
大変、励みになります。
今回はカクヨムコン10の短編部門に挑戦したいと思って書いております。
ぶっちゃけますと、ネクスト賞狙いです。
本作は短編作品となります、予定ではありますが
全10話程度の予定となっております。
予定では毎日20時に更新予定となっております。
楽しんで頂ければ幸いです。
次の更新予定
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