01-30.彷徨う心

 廃墟はいきょと荒野を彷徨さまよい続けた彼女の体は、限界を迎えていた。背中の翼は重さを増したかのようにだらりとれ、足取りはふらつき、視界がぼやけていく。何かを求めるように、瞳は彷徨さまよい続けたが、どこにも希望の光は見つからなかった。


「……私は、どこへ行けばいいの……?」


 つびやく声は風にかき消され、返答はなかった。全身に押し寄せる疲労と孤独が、彼女を飲み込もうとしていた。

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