彼女が寝取られた...そしてその失恋の中、俺を大切に好きになったのはその彼女を寝取った男の妹だった

アキノリ@pokkey11.1

第一章 いやいや

決別

第1話 下等種族めが

私はお兄ちゃんと言う人間の下等種族の真実を知った。

お兄ちゃんは部屋で大切な人から奪った浮気女とセックスをしていた。

というか帰って来て何かおかしいと思ったら。

ただ静かにその光景を汚らわしく見てから私はただ1つの観念を思った。


そうかコイツらがこの仲なら。

私は彼を大切に寝取ってやる、と。

お前らとは違うんだから、と。



何が起きたか分からない。

のだが俺は1つの事実に行き着いた。

それは...俺の彼女が浮気している事実、だ。

俺はその事に盛大に溜息を吐きながら肩をすくめる。

まあこうなると分かっていたから。


何故なら勘づいていた。

アイツ浮気しているんじゃないか、と。

実際、かなり汚らわしく浮気していたのだが。


その為に絶望しかない...とは思わない。

正直、あの女は。

ここ最近、ラブホに行っても不思議じゃなかったから、だ。


しかしそうなったら俺もフリーな存在だ。

どうしたものか、と思いながら俺は屋上でボーッとしながら飯を食って空の雲の数を数えていた。


寝転がっていても気持ちが良い気候だ。

流石は4月。

春の時期だな、と思う。

今日はクソみたいに晴れ渡っている。

俺のクソみたいな感情の中。

晴れ渡っている。

うーぬ。


「...ふあ」


眠たいとしか言いようがない。

さっきから言っているが俺、富山卓(とやますぐ)はどうも彼女に浮気された。

容姿的に身長だけしか活かす部分が無いからか?

イケメンでも無いしな。


そう思いながら昼食用のメロンパンを食う。

しかしまあ...晴れている。

晴れているからこそ...白いパンツがやたら目立つ...は?


「ファロー、ファロー。先輩」

「...何をしているんだ。山吹」

「千智ですって」

「何で恋人でもないのに下の名前で呼ぶんだ。呼ぶ訳なかろうが?」

「チェー」

「チェー、じゃねー。チェーンか?自転車かお前は」


俺の目線に白いパンツを履いている山吹千智(やまぶきちさと)が居た。

熊ちゃんのパンツだった。

俺を見下ろす形。

この野郎、下着を見せるとはやるな。

変態か。


山吹千智はこの学校でも3本指に入る超可愛い女子。

俺が2年生、コイツが1年生である。

実際、この学校には他にも2人程、美人が居るが。

今はどうでも良いか。

そう思いながら起き上がる。


「邪魔だ。空が見えん」

「先輩。女の子のこの純白パンツ見てもどうも思わないんですか?」

「お前のパンツぐらい何度も見ているんでね」

「それ変態ですよ?台詞的に」

「こう言わせているのはお前のせいだけどな。全て。お前が悪い」


黒髪のボブ。

泣き黒子と笑顔の絶えないアイドル。

そしてスタイル抜群。

コイツと恋人になったらマジ凄いだろうな。

そう思える様な完璧さがあった。


「お前、恋人居らんのか」

「前も言いましたけど居ませんよ?そんなくだらない」

「そうだな。恋人居たらパンツ見せる真似しないもんな」

「言いますねー。パイセン」

「そうだな。お前というクソッタレのせいでパンツ見飽きた」

「じゃあ胸でも見ます?」

「馬鹿かお前は。女子がそんな事言うな」


全くな。

俺は失恋中なのにこんな様子では困る。

というか惚れてしまう。

まあそれは冗談だが。

因みにコイツとは文芸部を通じて知り合った。


「山吹」

「アイアーイ?」

「すまないが俺は...」

「はい。失恋っていうか彼女さんに浮気されましたね?」

「...何でそれを知ってんだお前は」

「ハイターイ。私は色々知っておりまーす。パイセンの事♡」

「この野郎」


俺は頭に手を捻る。

すると><な顔をして「痛いですぅ」と言う山吹。

その顔に溜息を吐いてから「そういう事だ。だから俺に今はあまり関わるな」と言ったのだが。

山吹は「いーや♡」と笑顔になった。


「...いやお前。空気読めないの?」

「私だって空気ぐらいは食べますよ?生き物です」

「何でH2Oを食べろと。ちげぇよ...KYなのかって事だ」

「KY?空気読めない?」

「そうだ。俺は失恋したとおも...」

「気にしないさー」

「お前は沖縄か!!!!!失恋したんだぞ俺は!?気にしろ!」


全くコイツは!

そう思いながら居ると山吹は前を見てペロンとスカートを捲った。

それから白パンを見せる。

「こういうの興奮しないんですか?」と言いながら。

「いや男ならするに決まっているが?何を言いたい」とジト目になる。


いきなり何をしてんだこのアホ。

「良いからスカート下ろせはしたない」

するとその言葉に従って山吹はスカートをゆっくり下ろした。

で何をしたかというと。

いきなりブレザーを、制服を脱ぎ始めた。


「...な、何をしてんだ!!!!?」

「先輩が恋愛出来る男かどうか確かめます」


何を言ってんだ!?馬鹿なの!?

そう思いながら俺は慌てて止めようとした。

するとチャイムの音が響いた。

脱ぐのをやめた山吹。

俺はホッとしながら「何をしてんだ。何がしたい」と言う。


すると山吹はノーコメントでそそくさとブレザーを着た。

それからウインクしてから「内緒です」と笑顔で去って行く。

意味不明。

その為、真面目に今の状況にコメントが出来なかった。

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