第19話 アルティメットスキル
『レベル2 種族 コープスタグ HP5 MP45
力6 素早さ2 体力3 魔力33 器用さ5 運55
スキル
完全分裂 アルティメット 無限に自身の分裂体を創りあげ、自由に操れる
毒 マスター ありとあらゆる毒を自在に使いこなす
ジェット マスター 自由自在に空を駆け、あらゆる物を加速させる
称号 同族殺し 同族を殺戮し続けた者に与えられる称号
ポイント 3』
ステータスを見るとレベルも上がり、僅かにだがステータスも上がっているし、カモメを倒したポイントも増えている。
MPだけ減っているが、恐らくスキルを使用した際に減ったので、時間がたてば元に戻るだろう。
じっくりと動かなくなったカモメさんを見つめる。
このカモメさん、食べれないかな?
芋虫って何を食べるんだっけ?
基本葉っぱを食べている気がするけど。
雑食かな?
仮に普通の芋虫なら食べられなくても、モンスターとなった俺ならなんとなく食べられる気がする。
でも、毒に犯されたカモメを食べても大丈夫なのだろうか。
ほんのちょっとだけ食べてみる?
いやHPが5しかない、少しの毒でも感染したらやばいな。
何度も転生してしまったので、最近は自身の命を軽く扱う傾向にあったが、今回はレアだ、特に慎重に行こう。
そうだ、忘れていた。
俺にはこのアルティメットスキルの完全分裂があるじゃないか。
「あれ?」
早速スキルを使おうとするが、作動されない。
MPが減っているからMPを消費してでる物だと思うけど、MPあるのに何故か使用できない。
噓でしょ、もしかして生涯一度きりしか使えない、超貴重なスキルだったりして……。
頼りのスキルが使えないかもとあせったが、どうやら時間制限、リキャストタイムがあったらしく、5分程時間がたたつと、もう一人の俺が無事に生まれた。
「あのな、実は」
「大丈夫だ、みなまでいうな、事情はわかっている」
新たなに生まれた俺に説明しようと思ったが、さすが俺。
すべて理解している。
まさに以心伝心だ。
「さっそく食べるぞ」
「ああ頼む、俺」
もう一人の俺が緊張しながら、カモメに食いつく。
「う」
「う?」
「うめぇ~そして辛い」
「え、辛いの、大丈夫?」
「いや、うま辛い。
この毒が良い感じで、辛みのアクセントになっていやがる。
あれだ期間限定てきでる辛いフライドチキン、あれに近い」
味は伝わってこないが、もう一人の俺から旨い物を食べているという意識は共有できている。
「まじか!」
「俺も食べなよ」
「おお」
俺に勧められるまま、食べると俺の言う通りまじでうまかった。
やべ、特にこの葉っぱと合わせて食べるとマジで旨い。
もう一人の俺と二人で至福の時を過ごす。
二人で幸せな時間を過ごすと、お互いの意識を共有でき二倍の幸せだ。
無限に食えると思ったが、この小さな体だとすぐに限界がきた。
腹パンだがほんの少しか食べれず、大部分のカモメさんが残っている。
「なぁオリジナルよ」
飯を食べながらもう一人の俺が話かてきた。
「オリジナル?」
「俺って呼びあうのは変だから、オリジナルと呼ぶよ。
それから俺の事は俺Aと呼んでくれ」
さすが俺A、いいセンスだ。
アキラAと名前で呼んでもいいが、自分で自分の事を名前で呼ぶ事に抵抗があるので、やはり俺Aで行こう。
「それでさ、これもったいな」
「そうだな俺A、俺も同じ事考えていた」
俺達の何倍も大きいカモメさんを、このまま捨てるのはもったいない。
SDGsじゃないよな。
「そこでだ、オリジナルよ。
俺もスキルで分裂して、増やしてみんなで食べないか?」
「いいね、スキルの究明は必要だやってみよう」
そこでお互いスキルで完全分裂する。
すると想像とは少し違う、おかしな現象がでた。
俺が出した新たな俺、俺Bとしよう。
俺と俺Bは意識が完全に共有している。
現在オリジナルの俺は俺Aと新たに生まれた俺Bと三人の俺で意識を共有しあっている。
ただし、俺Aが出した新たな俺A1として、俺A1と俺は意識が共有できていない。
「俺A1さん?
はじめまして」
「はじめまして?」
なんだろう、変な感覚だ。
俺の超そっくりさんがいるようだ。
俺A1も困惑しているようだ。
「どういうこと。
俺A1と俺Aとは意識の共有はある?」
「「あります」」
俺Aと俺A1が声を合わせる。
「オリジナル、俺も俺A1とも意識のは共有がない」
俺Bが新たなに情報を提供してくれた。
そしてスキルのリキャスト時間が過ぎた後、再度皆で再度スキルを使いスキル解明した。
どうやら自分が生み出した分裂体とは意識の共有はあるが、その分裂体が生み出した、新たな分裂体とは意識の共有が無いみたいだ。
地面に絵を描きながら皆で話し合う。
「この形はあれだな」
「「「「「「「ネズミ講」」」」」」」
さすが俺達、意識の共有がなくても皆同じ事を考える。
そこで、ちょっとずつ分裂で俺を増やし続け、俺だらけの俺軍団で生活をする事になった。
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