闇医者の日記

金医暗器

1日目

 図書館からの帰り道、なんかおしゃれなノートを手に入れた。ハードカバーの本のようだが、中身は白紙だ。見た目で、茶色の高級そうなノート。もはやノートと呼ぶことも躊躇してしまうほどの威圧感のようなものを放っていた。落とし主は気づかなかったのか?

 ここに置きっぱなしにすることも気が引けたので、持って帰ってきた。さて…どうしよう?

 5分ほどの思案の末、僕はこれを日記として使うことにした。

 とりあえず、後ろにプロフィールを書いていく。


 名前:金医 暗器(かない あき)

 我ながら読みにくく物騒な名前だ。

 仕事:闇医者(対価:食べ物とか日用品とか物々交換)

 住所:…地図でも描いておくか。

 電話番号:○○○-△△△-□□□□

 備考:吸血鬼である。(月1で狼、蝙蝠、霧のどれかになる)


 …こんなところだろうか。

 さて、遅いのでもう寝よう。いくら吸血鬼とはいえ、僕は後天的にこうなった身だ。睡眠欲を無視することはできない。食事は1ヶ月しなくても問題ないのに…。

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