第8話 進展

   ◇信頼と不満◇ 

  「…濱嶋団の団員が裏切り?でもあいつ等も来田に資金を援助してもらってたんじゃないのか」


「そうだよ。だけど来田の度が過ぎた行動に、濱嶋団の団員も不満を持っていたんだよ。だから一部の団員が企てたんだ。"来田を潰す計画"をね」


 濱嶋団の団員までもが不満を持つなんて、一体何をやってたんだ来田は。


「そして私は彼らと手を結んで、映像を手に入れたってことさ」


 …コイツもコイツで何やってんだ。

 何で暴力団と関係を持てるんだよ。


「でも、これだけじゃ証拠が薄いから、もう少し時間がほしい。裁判まではまだ時間があるから、君も頑張ってね」


 なるほどな。

 あくまで現状報告と。

 まあそう簡単に何個も証拠は掴めないよな。

 土田も頑張ってくれているんだ。

 俺も頑張らないとな。

 そう思い、俺は土田に感謝を述べてから、面会室を後にした。

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