ShowTime1:転生

ん?なんだ?僕、生きてる?

さっきお腹を刺されたはずなのに、痛くない・・・。

どうなってんだ?


「あら、もう起きたの?」


(え?)


目の前に綺麗な大人の女性がいた。

看護師さんかな?

でも、ここ病院じゃないよね?

どこかの家?

というか、僕の手、ちっちゃくない?


恐る恐る僕は近くにあった鏡を見るとびっくりした。

僕、赤ちゃんになっている!?



ーーーーー



6年後。

僕はある事に気が付いた。

僕はいわゆる、"転生"をしたのだと・・・。


僕はこの知らない新たな世界で 貴族の一家「フォルゾーナ家」の長男:リクト・フォルゾーナとして誕生した。


そして今日は僕、リクトの誕生日だ!

今年で6歳になった。


「リクト様、お誕生日おめでとうございます」


この子はルルナ・シュリエール。

僕と同い年だが、僕の専属メイド。

黒髪ショートが似合う可愛らしい女の子だ。


僕は急いで食堂へ向かった。

僕の誕生パーティーをご両親が開いてくれていた。


「リクト、誕生日おめでとう!」


「おめでとうリクト」


両親が僕に祝福の言葉を与えてくれた。


嬉しい限りだ。


こんなに素晴らしい貴族の家系なのは良いけど・・・。

実は僕の家は・・・。



ーーーーー



「さて、リクト。今日でお前も6歳だが、そろそろある訓練を受けてもらおうか?」


(来た!)


「知っての通り我々の一族は代々、悪党を標的ターゲットとしてきたの一族。そろそろお前にも跡取りとして怪盗の英才教育を受けてもらう」


そう僕の一家は先祖代々から受け継がれてきた怪盗一家なのだ。


正直、この事実を知った僕はがっかりした。

悪人をターゲットにしているとはいえ、"怪盗=泥棒"の家に生まれてくるなんて・・・。

僕は警察官だったのに・・・。



だが、僕に選択権は無く、父は僕を怪盗にする為に課題を色々出してきた。


まずやらされたのは体力作りだった。

ランニングに重量上げ、腹筋や腕立て、前世でも僕って体力なさ過ぎたからこんなのついていけないよ・・・。


でも、僕には心の支えはあった。


「リクト様、おやつをご用意いたします!」


「ルルナ!」


専属メイドのの存在だった。

可愛いメイドからご奉仕されるなんて、すごくうれしいから、頑張れちゃうんだよねえ・・・。


なんて考えているうちに今日の分の課題は終わった。


この先どうなるか分からないけど、頑張るしかないよね・・・。


トホホ・・・。

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