第12話:マッサージチェアの癒し
温泉エリアの成功に手応えを感じた光三郎は、さらなる癒しを提供しつつ、冒険者たちの警戒心を解く仕掛けを考えていた。
「温泉で疲れを取った後、もう一押しでリラックスさせれば、次の罠に完全にハマるだろうな……」
そんな中、光三郎はショップのアイテム一覧に「マッサージチェア」を見つけた。
「これだ!異世界人が絶対見たことのないこのアイテムで、癒しの極限を味わわせてやる!」
【エリアコンセプト】
1. 究極のリラックス体験
• 温泉の後に、体を癒すためのマッサージチェアを設置。
• 異世界では未知の技術であるため、驚きと癒しの両方を提供。
2. リリィの案内
• リリィが冒険者を丁寧に案内し、言葉と仕草で警戒心を解く。
• 給仕で信頼を得たリリィが「安全な場所」であることを保証する。
3. 油断の誘発
• 冒険者が完全にリラックスしたタイミングで、次のエリアの罠や強敵に備える。
【特別アイテム】
光三郎はショップで以下のアイテムを購入した。
1. マッサージチェアと発電機(2200DP)
• 電気で動作するマッサージ機能付きのチェア。全身の筋肉をほぐし、体力と魔力を少量回復させる。
• 使用中はリラックスしすぎて動きが鈍くなるデメリット付き。
2. ヒーリング音響システム(50DP)
• 静かな波音や鳥のさえずりを流し、癒しの空間を演出。。
光三郎はリリィに新エリアでの役割を説明した。
「次のエリアには、体を癒す特別な椅子を置いた。お前には冒険者を案内して、『ここで休める』ってことを伝えてほしい」
「特別な椅子?どんなものなんですか?」
光三郎はリリィに試しにマッサージチェアを使わせてみた。座った瞬間、リリィは驚いた表情を浮かべた。
「わっ!すごい……背中がぐいぐい押されて気持ちいいです!」
「だろ?これで冒険者たちを安心させて油断させるんだ。あとはお前の案内次第だな」
「任せてください!お客様に喜んでもらえるように頑張ります!」
マッサージエリアは温泉エリアに配置され、完全な癒し空間として設計された。
数日後、5人組の中堅冒険者パーティが温泉エリアに到着した。
「こんにちは!皆さん、ここまでお疲れさまでした。この特別な椅子でリラックスしていただけます!」
冒険者たちは警戒心を残しつつも、リリィの案内に耳を傾けた。
「特別な椅子……?罠じゃないのか?」
「ご安心ください。ここは疲れを癒すための場所です。少しの間、お試しいただけませんか?」
リリィの柔らかな笑顔と丁寧な説明に、冒険者たちは警戒を解き、一人が恐る恐る椅子に座った。
冒険者がマッサージチェアに座ると、ボタンが押され、椅子が動き始めた。
「……うわっ、な、なんだこれ!背中が押されてる……気持ちいい……!」
「おい、俺も座ってみる!」
次々と冒険者たちが椅子に座り、その全身をほぐされる感覚に驚きと感動を覚えた。
「これ……疲れが全部取れていく……まるで魔法みたいだ」
「背中だけじゃなく、足まで揉まれるなんて、すごい技術だな……」
冒険者たちは完全にリラックスし、椅子から降りるのも惜しい様子だった。
マッサージチェアを堪能した冒険者たちが次の部屋へ進むと、そこには待ち構えていた罠とモンスターの猛攻が。
「くそっ、さっきの椅子で完全に気が緩んでた!」
「体が重い……罠だったのか!?」
癒しの効果で完全に油断していた冒険者たちは、連携が乱れ、次々とダメージを受けて撤退を余儀なくされた。
《侵入者が撤退しました。獲得DP:500》
光三郎はダンジョン核でステータスを確認し、満足げに笑った。
「温泉とマッサージチェアのコンボ、大成功だな!次はもっと驚く仕掛けを考えるぞ」
リリィも満面の笑みで頷いた。
「私もお手伝いします!もっと皆さんを癒してあげたいです!」
「ふふふ……次は異世界の連中が絶対知らない『サウナ』を導入してやるか?」
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