転生しても農家の俺が、世界を変えるなら……。

沼津平成

プロローグ

 ビルの屋上の空気はすがすがしい。大手企業が多数乗り入れる中、俺はその中に一社だけ生存している中小企業の社長だ。


「飛び降りるか……」


 お察しの通り飛び降り自殺寸前の俺は、突然呼吸ができなくなった。


(もう死んだのか……? 死って注射と一緒で、意外と一瞬なんだな……)


 しかし、薄い球体の膜のようなものの中で俺はまだもがき続けている。出血はしていない。仰いでいるあれは空だ。


「おまえ」


 突然深い声が響いた。


「世界を変えたくはないか?」

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転生しても農家の俺が、世界を変えるなら……。 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel

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