布団
小さい その子の目はいつもキラキラ していて 見つめられると私はいつも照れくさくなる。今もなお 私は照れくささが消えない。
「 そろそろ みんな寝る時間よ」
「はあーいっ」と、 あちらこちらから子供達 の返事が 聞こえる。
今夜、初めて私の布団で、その子と一緒に寝ることになっている。なぜか、拒まれていた感じ…やっと誘いにのってくれて、私を受け入れてくれたのかな…
「 あったかい 布団ふかふかして いい気持ち 雲もこんな感じなのかなぁ」 そう言ってその子は横にいる私の顔を見て にっこり笑った。なんて愛らしい顔なんだろう…「雲は、食べれるかなぁ」「 そうね どうなんだろう 今度本で調べてみて」と、 私は笑顔で返す。 その子は大きな目を見開いて 私の目を、見ながら 何か言おうとしている。 その子は少しためらった後に 口を開いた。「 このお布団、もう、明日は使えないね、ごめんなさい」
なんで?と私は黙ったまま考えていた。「眠るのもったいないなぁ」「だって布団気持ちぃ~から」と、その子は言いながら、悲しい顔を私に向けた。「疫病神って知ってる?」「もう、ついちゃったから布団に、だからもうこの布団は使えないんだよ」「疫病神が他の布団で寝るのはダメなんだよ」「自分の布団でしか寝ちゃいけないの、移るから疫病神がね」
なんと、まあ、くだらない話を誰に含まれたものかと私は心が傷んだ…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます