第4話

「ヒャッハー――!!こりゃあ、高値で売れそうですね頭ぁぁぁ!!」

「(*´Д`)幼女はぁはぁ」

「あらぁ、男の子の方も可愛らしいわね、、、ジュルリ」

「おまえ達、売るのは確定として、最初に味見するのは、この俺様だからな」



恩恵ギフトの事を考えながらも、日が暮れてきたので、街道から少し脇にそれた場所で野営の準備をしている最中、盗賊っぽい4人組の男たちに囲まれてしまう


「ねえ、マルク。あいつら気持ち悪い」


「そうだねぇ。ちゃっちゃと片付けるか」


何故、僕とエリスがこんなにも落ち着いていられるのかって?



それは、単に僕とエリスは貴族だった事もあり、モンスターや盗賊の討伐になれているからだ。確か、僕が最初に討伐参加したのは5歳の時だったかな。最初の頃は、魔物だろうと殺す事に躊躇していたなぁ~


一方エリスも、最初に参加したのは5歳だったと聞いている


エリスと婚約してから、あのバカ兄二人の討伐失敗の尻拭いを二人でした事もあり、一般の冒険者よりは戦えるはず



「はっ!ガキ二人に何が出来るって言うんだ!!俺はな、恩恵ギフト【騎士】持ちだぜ」


4人組のリーダー的存在が、恩恵ギフト持ちだとドヤ顔で言う



「何だって!!恩恵ギフト持ちだってーーーっ!!」


何となくノリで言ってみる


「はーはっは、そうだぜガキ。素直に諦めるんだな。なぁに、大人しくしてれば、痛い目には合わせないからな。痛いのは嫌だろう」ニチャァァ


「うわ!!気持ち悪!!」


「何だと!!このクソガキ!!俺様の何処が気持ち悪いんだ」


「う~ん、、、、、、全部かな」


「、、、、、許さん」



僕の言葉に、頭に血が上ったのか、、、えっと、、盗賊リーダーでいっか。が、剣を振る。すると、斬撃みたいなものが僕の頬に傷を付ける


「へっ!!今のは、ほんのご挨拶程度だ。次から、お前を切り裂いてやるぜ」


僕が、一歩も動かない事で、恐怖していると思って勝ち誇っている、盗賊リーダー



「おるぁぁぁぁぁ」ブンッブンッ


確かに、斬撃自体は見えないので面倒だと思うでしょ。でも、ぶっちゃけると、大振り過ぎるから、軌道が読みやすくてね


「ちくしょぉぉぉぉ!!何故だ!何故避けれる」ブンッブンッ


そりゃあ、、、ねぇ。それからも、盗賊リーダーは躍起になって、剣を振り回す



「そ、、そんな、、頭の剣を避けれるなんて」

「おっ、おい。俺達も加勢したほうが良いんじゃね」

「でもよ。頭のあの剣の中、、俺じゃ無理だ」



おいおいおい、、、えっと、、、、盗賊A・B・Cよ。君達、どんだけ弱いのさ。まあ、別に良いけどね。それよりも、、、|д゚)チラッ


「マルクノキレイナカオヲキズツケタ、、、ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ハイライトオフ


ひぇ!!やっぱり、こうなったか。エリスが暴走する前に片付けないと



「このぉ、くそがぁぁぁぁ」ブンッブンッ


斬撃を避けながら考える。早く片付けたいとは思うが、これは僕の恩恵ギフトを試すチャンスでもある


しかし、この恩恵ギフト【雑魚】の発動条件が分からない


う~ん、、、、、、まあ、試しに言葉に出してみるとしますかね。え~っと



「フンッ!この【雑魚】が!!」


とりま、威厳を持った感じで言ってみる。効果があるか分からないが


「何だと!クソガ、、、あん?何だ、、と」ガシャンッ


おや?僕が盗賊リーダーに対し【雑魚】と言った途端、盗賊リーダーは持っている剣を落とし倒れ込む。直ぐに、起き上がり剣を拾おうとするが、起き上がることが出来ない様だ


ふむ、、、、、これは、やはり。いや、もう少し検証が必要かな



その前に、まずは


「なっ、、このガ、、」


僕は、盗賊リーダーへと近づき落ちている剣を拾い、盗賊リーダーの首を切る。それを見ていた、盗賊A・B・Cが逃げ出そうとするので



「待て!!【雑魚】ども」


「えっ、、何だこれ」

「おい、力が入らないぞ」

「くそがぁ!一体どうなってんだ」


(・_・D フムフム、、、盗賊A・B・Cは、力が完全に抜けてしまったのか、地べたに倒れこむ。考えた通り、どうやらこの恩恵ギフト【雑魚】は、相手にデバフを掛ける様な物なんだろう



「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ、、、、、、」


あっ、マズイ!!エリスが暴走してしまう。さっさとお片付けして、エリスの機嫌を直さねば


「ぎゃっ」

「ぐぅぃ」

「げぇっ」


何とも言えない断末魔を上げ、息絶える盗賊たち。さて、後はエリスを。エリスを抱きしめて



「エリス、心配しないで。僕は大丈夫だから。それに、僕はエリスの笑顔が好きだから、笑顔を見せて欲しいな」


うむ、相変わらずクッサイセリフを、何となく並べて言う


「、、、、、、マルク?本当?」


「うん、本当だよ。だから、、、ね♪」


「ええ、わかったわ」ハイライトオン


ふぅ~、、、、、何とかなったか。まあ、エリスが暴走したとしても、僕に被害は無いが、周りに対しての被害が凄いからなぁ。それに、日も暮れてきたので、その暴走で魔物がよってきそうだし


「それよりも、マルク。この死体どうするの?」


「そうだねぇ、、、このまま、放置して置くと血の匂いで、魔物が寄ってきそうだしね」


「そうよね。それじゃあ、私の火魔法で燃やしちゃいましょうか」


「そうだね。野営はどうする、エリス。もし何だったら、ここから少し移動しようか?」


「別に構わないわ。あの時だって、ね」


「エリスが良いなら、僕も良いかな。じゃあ今日は、このままこの場所で野営をするか」


「ええ」


普通なら、死体があった近くでの野営は嫌がると思うが、そこは異世界クオリティ。それに、バカ兄の尻拭いをした時も、こんな感じで、、、まあ、あの時は魔物の死体だったが


ガサガサッと、何かが近づいてくる足音がする


「エリス!!」


「ええ、マルク。何か来るわね」


僕とエリスは、足音がする茂みの方を見る、、、、、、、、来るっ!!盗賊リーダーが持っていた剣を構える。茂みの中から現れたのは



「ギャッギャッ(腹減った)」

「ギュッゲェェ(おい、あそこに餌があるぞ)」

「ギャッギャャ(でも、、ん?あれ、人間か?)」

「ギョギョーギャ(人間の雌1匹と、、あれは、何だ?)」



2体のゴブリンが会話をしながら現れる、、、、、、、あれ?何で、ゴブリンの言っている事が分かるんだ?

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