【俺の話】を聞け~5行だけでもいい~
ちまき
辿り着いた先はフェティッシュな官能的世界
ごくごく一般人の私の話など、居酒屋さんで連れがトイレに行ってる間、たまたま耳に入ってくるくらいが、ちょうど良いと思うけれど、
そんな内容でも他人の半生を覗くのが好きな変態もいるだろうから記念に書いてみる。
あくまで私個人のことなので。
私個人の感想、思考、嗜好なので。
小学校の頃、A4のキャンバスノートをマッキーなどでデコり、恋愛小説を書いていた。
小学生向けのファッション雑誌に載っていたケータイ小説をクリスマスプレゼントとして買ってもらったことがキッカケで、当時10歳の私は創作の森へと迷い込んだのだった。
少女漫画とは違う文字だけで表現される素敵な恋の物語。
私も書いてみたい!となぜか思った。
今まで外に遊びに出ていた休み時間も机に向かい、授業中も次の展開はどうしようかと考える日々。
それと同時に校区外の大きい本屋さんへ向かい、お小遣いでケータイ小説をたくさん買った。
相変わらず机に向かい鉛筆を走らせていた休み時間。
クラスメイトから「なにかいてるの?」と聞かれる。
当時そこらへんの羞恥心がぶっ飛んでいた私は「恋愛小説!」とト◯ロを書いているメ◯ちゃんごとく、元気に答え「読む?」と聞く。
そうしていると何人か楽しみにしてくれる人ができた。
時が経ち、完結したA4のノートの小説は順番待ちになった。1人2人の話だが。
ノートを返してくれる時に「面白い!小説家になりなよ!」と言ってくれたクラスメイトの言葉は、今でもピカピカの宝物。
それから中学一年生、恋愛ポエムにハマりたくさん書いた。もちろんA4ノートに。そして読んでもらった。
このことは、絶妙にポエムの内容が頭に残っているため、とても恥ずかしい気持ちになる。
自分のつくったもので、その人が嬉しくなったり悲しくなったり、感情を動かせることが、たまらなく気持ちよかった。
中学の卒業文集では、あまり好きでなかった副担任に『よかった』と褒められた。
宝物その②。
家帰れば『あんたのやつ、何が言いたいんか分からへんかったわ』と母。私しょんぼり。
そんでもって高校一年生。
スマホを買うためにバイトを始める。最初は週3くらいだったのに、3年後には週7は当たり前になっていた。
先に高校での宝物その③の話をすると文化祭の出し物のストーリーを考えるグループになったのだけれど、私たちの考えたストーリーで金賞が獲れた。発表が終わった後は泣いている人もいた。とても気持ちが良かった。
高校時代の思い出はこれが一番である。それ以外はクラスにあまり馴染めず、教室でも1人で過ごすことが多かった。
そんな日々の中、幼馴染と遊んだ時、たくさん通った校区外の本屋さんへ行った。
『これ面白いよ〜』と教えてくれた1冊の本を購入した。
これが運命。
舞台が吉原のため、官能的な表現がそれなりにあったのだが、そのひとつひとつがとても美しく、切なく、苦しかった。
1人で過ごす教室の机で何度も何度も繰り返し読んだ。
お年頃でもあったので、セックスには興味があったし、実際していたし。
フィクションと言われればそれまでだが、こんなに心までもが繋がっているセックスは現実にもあるんじゃないかと思ったのだった。
そんなこんなで私は官能小説を読み漁り、それらに記載されているプレイ内容やセックスについて考えていた。
つづく
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