　物語の戦いが終わり、ルナは少しのんびりとした日常を取り戻していた。だが、彼女の好奇心は衰えず、身体AI家電をさらに生活に役立てる方法を模索している。

　ある日、ルナはクリオと共に「身体家電の家庭利用術」をテーマに動画を撮影することにした。

　「皆さん、今日は身体家電を使って家事を効率化する方法をお教えします！」

　彼女は胸の「エアコン」機能を使い、深い呼吸で部屋を快適な温度に保つ方法を披露。さらに、「胃の除湿機」を活かして湿気の多い季節に体を整えるエクササイズを紹介する。

　動画を見た視聴者からは好評のコメントが相次いだ。「身体をこんな風に活用できるなんて驚き！」「日常生活がもっと楽しくなりそう！」

　次に訪れたイベントは「身体家電オリンピック」。ルナが地元のコミュニティと協力し、身体機能を楽しく使いこなすための競技を企画したのだ。

コンセント足首の早回し競争

　参加者は足首をいかにスムーズに回せるかを競う。観客たちは「この動き、思ったより難しい！」と大笑い。

胸の「扇風機」呼吸法競技

　正確な呼吸でペーパーファンを回す競技では、子供からお年寄りまでが夢中になった。

　クリオが実況を担当し、「皆さん、素晴らしいバランス感覚です！」と盛り上げた。

　クリオ自身も、ルナと一緒に活動する中で新たな感情を発見するようになった。ある日、ふとこんなことを言い出す。

　「ルナさん、私はあなたのサポートとして生まれましたが、最近は“喜び”という感情を理解できる気がします。」

　「喜び？」ルナが驚いて尋ねる。

　「あなたが笑顔になると、私もシステムの動作が軽く感じられるんです。それはおそらく、AI家電にとっての“心”かもしれません。」

　ルナは思わず笑った。「クリオ、あなたにもちゃんと心があるのね。それなら、これからも一緒にたくさんの喜びを探しましょう。」

　最後に、ルナはクリオと共に星空の下で語り合う。

　「私たちが見つけた身体家電の可能性は、まだほんの入り口に過ぎない。でも、この道を進めば、きっと誰もが自分らしい生き方を見つけられる。」

　「そして、あなたの発想がその道を照らします。」クリオが応じる。

　空には流れ星が輝き、二人の未来がさらに広がっていくことを示唆していた。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい