第5話

「――…遼太…、すきだよ、」



「なぁなぁ―…大好きは?」



「ん、大好きだよ。」



「足りひん。」



「だーいすきっ。」



「もっとやで…」



「―…んんっ、」




3回目の"大好き"は、言わせてもらえななった。

結局、遼太からちゅーしてるじゃんって思ったのは内緒。



「んん、気持ちいい―…。俺…おかいしんかな―…んっ、ちゅーだけで…はぁ……おかしく―…んんん、なりそうやねんっ―――…ん、もっとぉ―…すき、愛してんで……。ん、ん……、頭くらくらする…。」



遼太が絡めてくるその舌に応えるのに必死で、私だって何だかおかしくなりそうだよ…。




唇についた、どちらのものかもわからない唾液を袖で拭いながらニカッと笑った。



「ほんまに俺、お前の事になると余裕無くなるわ…。あかんなぁ、年下やし甘えん坊やし…そのうち捨てられるかも知れへんなぁ。」




「確かに超絶甘えん坊だし―…年はまぁ関係ないとして…捨て―…きゃっ!」



「ぎゅーって、こうやってお前のこと捕まえとったら俺らもう離れられへんでっ。」



強く、だけど優しく抱き締められた。



「なーぁ?もっと欲しい。」




返事を待たずに唇が重ねられた。



今度は私の後頭部を遼太が優しく押さえ付けて




まるで「逃がさへん」って言ってるかの様に―…。

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