第7話

笑里との連絡はメールのみだった。

耳が聞こえないので電話は出来ない。

メールは好きな時間に打つ。直ぐに返事は返って来ない時もあるがそれは仕方がない。

"これから実習。また夜にメールするよ"

"うん。こっちは休み時間。愛永とお喋り中。楽しみにしてるね〜"

心からのメールに直ぐに返信している笑里を見て、愛永が笑った。

「何?」

「顔がにやけてるぞ〜。お兄ちゃんと上手く行っているみたいね」

「うん」

「ゴールデンウィークには帰って来るから、デートしたらいいよ」

「もちろんそのつもり。その後はもう夏期休暇まで帰って来ないもん」

笑里はそう言うと両頬を手で押さえた。

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