ゴミ山のゴミ箱

みのむし

第1話・自己紹介

 はじめまして。とあるごみ山のとあるゴミ箱です。ゴミ箱としての機能を失った、ゴミ箱です。誰も、ゴミの中身を片付けてくれなくなったので、箱から溢れてしまい、山になりました。ボロボロなゴミがずっとまとわりついて、ずっと重いです。それでもゴミは減ることはありません。隠したいもの、無かったことにしたいこと、言えないこと、抑えてること。たくさんのものが、ゴミとして投げつけられます。それでもゴミ箱は、なんでか生かされてます。無くなると、都合が悪くなるらしいです。うまく流れていたことが、崩れてしまうらしいです。よくわかりません。


 ちなみに、一つ一つのゴミには、たくさんのお話があるのはご存じでしょうか。詳しくは後ほど、語ろうと思います。だって大抵のゴミは、不快、不愉快なものですし。でも、こうしてずっと持ち続けているのも、なかなかキツい。せめて、このゴミのお話だけでも聞いてくれると良いかなぁ。などと。都合良く思ったりするのでした。


(自己紹介・了)

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