今からでも間に合う!「カクヨムコン10」の正しい歩き方

カイ艦長

第一部 開催前にできること

書き手編

第1話 キャッチコピーが大事!

 皆様はすでに「カクヨムコンテスト10」への応募作を書き終えて、投稿予約もお済みだと思います。

 そんな今から、「カクヨムコンテスト10」の正しい歩き方について述べてまいります。




キャッチコピーが大事!


 まずは「応募作はタイトルよりキャッチコピーが大事!」です。

 タイトルって字が小さいですし、ランキングや注目の作品では表示される文字数も少ない。

 キャッチコピーは35文字ですが大きく表示されて文字色もある程度選べます。


 実は、読者が作品を選ぶ基準は、タイトルよりもむしろ「キャッチコピー」なのです。


 まず「キャッチコピーを読む」。

 興味を覚えたらタイトルを確認するためにクリックして作品ページへ飛びます。

 ここでタイトル、タグ、紹介文を読んで、「これは面白そうだ」と思った作品を第一話から読みます。


 つまりどんなに短いタイトルでも「キャッチコピー」でしっかりと読者を誘導できればまったく問題はないわけです。


 長文タイトルが有利だと思われていましたし、これまで私も「長文タイトルの優位性」について書いていますが、長くても凡百なタイトルでは差別化できません。

 たった35文字ですが「キャッチコピー」は読者を集めるためにはおろそかにできないのです。


 人によっては「キャッチコピー」を設定しない方もいらっしゃいます。

 ですが、これはあまりにももったいない。

 ランキングや新着、注目の作品でキャッチコピーがないと、「どんな作品なんだろう」とは思っても、多くの方は読みに来ません。


 タイトルは好きに決めていいんです。「花」とか「光」とかでもいっこうにかまわない。

 ですが「キャッチコピー」が作品への最初の導線である以上、書いていないのは論外です。



 書くときも作品の見どころやどんな作品になりそうかを端的に示すのが「キャッチコピー」の役割です。

 ブレイク・スナイダー氏『SAVE THE CATの法則』でいう「ログライン」です。

 10秒でどんな作品なのかを社長に売り込むための一文。

 「これはどんな作品なんだ」「なにに似たどんな作品なのか」

 映画の脚本を社長が採用するのは、意外とこの「ログライン」によるところが大きいのです。

 「どんな作品だ」と聞かれて「『ロッキー』に似たボクシング映画です」と答えれば、『ロッキー』の興行収入をもとにどれだけ世間の需要があるかがわかります。



 ただ「キャッチコピー」で、「キャッツアイのような泥棒小説です」なんて書いても、「それなら『キャッツアイ』を読めばいいじゃないか」となってしまいます。

 ですので「ログライン」のように著名な作品の比較対象は書くべきではない。


 「神出鬼没な怪盗が警察を手玉に取って華麗に宝石を盗む」

 どんな作品なのか一目瞭然です。

 こんな小説が読みたいと思っていた方が目にすれば、クリックせざるをえません。



 「キャッチコピー」はネタバレとの戦いでもあります。

 先ほどの

 「神出鬼没な怪盗が警察を手玉に取って華麗に宝石を盗む」

 だと、主人公は怪盗もしくは警察ということになり、対峙するのはもう一方なのは確実でしょう。もし怪盗対探偵であれば、

 「神出鬼没な怪盗が探偵を手玉に取って華麗に宝石を盗む」

 となるはずですからね。

 つまり「キャッチコピー」は第一話を読む前から、どんな作品なのかを主張するのです。

 できれば先入観を持たれずに第一話を読んでもらいたい。第五話までは方向性がわからないほうがいい。

 そういう考えで「キャッチコピー」を穏当なものにすると、読み手はまず集まりません。

 それでは本末転倒。


 最終的にどうなるかを書く必要はありません。

 「誰と誰によるどういう作品か」

 これがわかるだけで読みたいと思わせられるのです。



 「タイトルよりもキャッチコピーが大事!」なのです。




※今からでも間に合う小技を、時間を見つけて書き連ねますので、ご期待くださいませ。







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