ショートショート 原島先生とミカヅキモ

@busukou-ai

第1話

原島先生は、ほんといい先生なんですが、ちょっとマッドサイエンティスト。実験室は何を思ったか、水槽の中に電流を細切れに流したり、いろいろ工夫を凝らして電流を流すことで、地球が誕生した最初の古代の生命体が生まれる寸前と思われる環境を作り出し、アミノ酸の連鎖から生命体を作る実験を繰り返している。

 あいちゃんは、阪大の原島先生の隣りのラボの山田研究室を卒業しました。

 卒業してもなお、そのくらいの研究になると、おかしいのと国からそんな研究でも補助金がおりているらしいのと別にそれでいいのと、夢あっていいな、と。とにかく学生の耳にも入ってきます。

 原島先生は、しゃべり方が変わっていてほんと悪い人には見えなくて、かえって悪いことをなすりつけられる人に見える発言、学生時代あいちゃんがしたら、

どっひゃ~ん!

て、あちこちでウケた。

うん。全然嫌いじゃないよ。

こんな原島先生だから、ちょっと卒業したけど実験室を見に行ってやろうかと、あいちゃんは思いました。

 ラボの中は、やはり想像したとおり、薄暗くて原島先生の姿は見えませんでした。

 なんかなあ、こんな研究に一生を捧げる気かな。

 ええい!

 あいちゃんは、1番力を入れてそうな水槽に持ってきたミカヅキモの欠片を入れました。

 原島先生、感謝しろよ!

 実験室を音立てずに閉めて足早に廊下を走るその向こうで、なつかしい原島先生の、狂喜乱舞した、

「やった~! 世紀の発明、実験が成功したのこの目でみたぞ!」と大声が響き渡った。

 あいちゃんは、やった!思って帰りました。 

 原島先生、なんやかんや言って好きなんですね。

 次の日の新聞の見出しや、

ニュートン、サイエンスの雑誌にも原島先生は載りました。

 後に学会、阪大の工業会の新年会で原島先生にお会いした時に、「おめでとうございます」と言った後、「まぁ聖書の最初のに声ありき。光あれ! なんかも 奥深いですね」だけ話をしておきました。

おわり


前に書いたのを、打ち直しています。

これは半分ほんとの半分嘘の話ですが、

こんな研究。阪大で大真面目にしている話と

わたしは当時、正義感に燃えていてそれが

こんな文章になったかもしれませんが、

後半はそんなことはしてません!

いくら何でもねえ。

ホントはプラナリアでも誕生したら、

おおって感じかもしれませんが、

近くの田んぼでも手に入るミカヅキモで

信憑性を強くしました!\(^o^)/

どうですか?

わたししか書けないショートショートです。

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渚水帆⛵

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