第13話
―――『いつか、必ず迎えに来るから』
宵闇を吸い込んだかのような漆黒の瞳。
血にまみれた頬。
燃え盛る炎の渦。
ヨウが、リュウのことを思い出さない日はなかった。
夜露がすすり泣くような、最後の微笑みも。
場違いなほどしなやかに走り去る足音さえも、克明に記憶している。
そして、思い出す度に胸の奥が苦しくなり、心が渇いたようになるのだ。
今にして思えば、あれがヨウの初恋だったのだと思う。
だから、こんな状況に追い込まれなおいっそう、リュウのことを考えてしまうのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます