月下の再会
第11話
リュウがヨウのもとを去ってから六年の歳月が流れた。
十七歳になったヨウは、相変わらず母親のもとで自由のない生活を送っていた。
荒廃していく世の中、それでも贅沢三昧の母親は、ヨウを囲うばかりで目もくれない。
そんな時、ヨウは通学途中に妙な男と知り合う。
淀んだ目をした人ばかりのすさんだ世の中で、その身なりのいい男は、異様なほどに自信に満ち溢れた瞳をしていた。
「あんたを、自由にしてやろうか?」
どこか薄気味悪さの漂う男の瞳に吸い込まれるように、ヨウはその誘いに乗ってしまう。
だが、それは大きな間違いだった。
その男はグエンという名で、反思想派を鎮圧したことでより世の中に名をしらしめた、赤龍会という組織のボスの息子だった。
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