第10話

それから数年後。



力のあるものだけが我が物顔で蔓延る荒廃した世の中に、残虐な殺人鬼が現れる。



神出鬼没で、痕跡は一切残さない。



ただ彼の立ち去った後には、おびただしい血の海と肉片が残されているだけ。















京劇の猿の仮面を被ったその殺人鬼を、人々は『猿鬼』と呼び恐れるようになる―――。

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