第11話
「葵、ちょっと来な。」
次の日の昼休み、お弁当を持って教室から逃げようとするわたしの腕をいきなり明日香は掴むとぐいぐいと進み出した。
「痛い、離してよ!」
「うっさい、黙れ!」
抵抗しようとしたが、わたしよりも背が高く体格の良い明日香には叶うはずもない。
いつもの取り巻き3人も、相変わらず嫌な笑い方をしながらついてくる。
明日香は体育館裏の体育倉庫にわたしを引きずり込み扉を閉めると、やっと腕を離した。
「ほら、連れて来たよ。」
明日香が言葉を投げ掛けた先――薄暗い体育倉庫の奥で人影がいくつか怪しく動いた。
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