第3話

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あの女の首筋は流れるようになだらかで、暗闇の中で見れば淡い光を灯したかのように白く浮き上がって見えた。


そこを舌先でなぞると、彼女は熱い息を吐きながらいつも俺から逃げようとした。


逃がさない様にその細い腰を片手で引き寄せ唇を奪うと、観念したのか彼女は躊躇いがちに俺の耳元で甘い声を出し始める。






────ゾクゾクした。






一枚一枚衣服を剥ぎ取り、体中にくまなく唇を寄せると、彼女は俺の手の中で次第に『女』になって行く。


……夢中だった。


女を抱く時に、こんなにも理性を失うことなんて今まで無かった。


あの女の堕ちて行く姿を見ていると、狂いそうな程に愛しく感じた。


───俺は、壊れてしまったらしい。






こいつも、壊れてしまえばいい。


何度も、そう思った。


俺に溺れて、壊れてしまえばいい……。

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