愛しのジュエル
J.F.K
第1話ジュエル
広々としたベッドタウンにある、丘に住んでる猫、ジュエルは、いつも思っていた。いつか人間になりたいと。今日も、餌をもらいにベッドタウンに、足を運ぶ。そんな日々を暮らしていくなか、ある魔法使いの老婆と出会う。老婆が現れたのは、満月の夜だった。老婆はジュエルに、近寄って来た。老婆は、お前を人間にしてやる、お前の兼ねてからの望みだからのう、今夜お前を人間にしてやる。そしたらここを離れて繁華街に行け、そして男を捕まえるのじゃ、そして、その男と本物の愛を捕まえるのじゃ、その代わり、期限がある。一年じゃ。一年のあいだに本物の愛をみつけないと、お前は元の猫にもどる。一年の間に、本物の愛を手に入れたら、永遠の楽園を、与えてやろう。その代わり、お前は、言葉が喋れない。字は読む事も、書くことも出来る。この条件で、どうじゃ?ジュエルは、少し考えて、条件をのんだ。老婆から、人間界では、お金が必要じゃ、だからお前にこの皮財布を与えよう。いつでも必要な額だけ、お金がでてくる様になっておる。こいつを持っていれば、人間界で、生活出来る。よいか、お前は、とびっきり美人で綺麗な女になる、その代わり、喋れないがな!じゃあ眼を閉じろ。ジュエルは、眼をとじた。老婆は、左手に持った杖で、ジュエルの頭に、杖を当てた一瞬にして、ジュエルは人間になった。ブロンドの髪に、長いまつ毛、エメラルドの瞳にグラマラスな身体、はっきり見た目はいい。ただ言葉が喋れない。この条件で、本物の愛が手に入るのだろうか?取り敢えず繁華街に出よう!さあジュエル、念願の人間になれたあとは、本物の愛を手に入れるだけだ。ジュエルは、丘を降り、電車に乗った。憧れの人間界、私も人間なのね、そう心に言い聞かせ繁華街へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます