第2話
【今日の要注意ドリンクはカフェオレ】
「お疲れ様、コーヒーあるよ。どっちがいい?」
バイト先の店長が缶コーヒーを差し入れてくれた。俺の分と先輩の分で2本、ブラックとカフェオレだ。
「あざーっす、お前先選んでいいよ。」
先輩がそういうので俺はブラックを頂くことにした。それから数時間、先輩はトイレから出てこなかった。
「ごめんねぇ、まさか賞味期限切れてるとは思わなくてさぁ。」
申し訳なさそうにトイレの外から謝罪している店長を尻目に俺はアルバイトに精を出した。
【今日の要注意ミュージックは電波系アイドルソング】
イヤホンで音楽を聴きながら電車に揺られていると、隣に座っている人に肩を叩かれた。耳からイヤホンをとって反応すると、
「イヤホン、外れてますよ。」
「あっちゃー、ごめんなさい。」
俺は慌ててイヤホンをスマホに突き刺した。幸いにも音漏れしてても恥ずかしくないタイプの曲だったから助かった。アニソンやらアイドルソングやらだったら恥ずかしかっただろう。
【今日の要注意ツッコミは「うっさいハゲ」】
「それで結局、酢豚にUSBを下から流し込んだわけよ。」
「なるほどなー。そういえばさ、お前って目玉焼き何派?」
友人に訪ねられたので、いつも目玉焼きにかけてるもの思い出す。いろいろかけるが、一番はこいつだな…。
「俺はめんつゆだな。」
「異端者じゃん。」
「うっさいデブ!」
すると俺たちの横をスキンヘッドでガリガリの腕にタトゥーの男が通り過ぎて行った。右手にはナイフを持っていたので危なかった。
男は次第に新聞の占いを妄信するようになっていった。
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