運命の絆

第1話 出会い

穏やかな春の陽気に包まれた大学キャンパス。桜の花びらが舞う中、一人の青年、高瀬 悠真（たかせ ゆうま）は入学式の会場へと足を踏み入れた。

「さて、新しい生活が始まるのか...」

悠真は少し緊張した面持ちで周囲を見渡した。そこに、一人の美しい青年が彼の視界に飛び込んできた。

「あれは...」

その青年は、透き通るような白い肌と、漆黒の髪をなびかせていた。凛とした雰囲気を纏いながら、どこか儚げな印象を与えるその姿に、悠真は思わず見惚れてしまう。

「おっと、遅れるわけにはいかないな」

我に返った悠真は、急いで入学式の会場へと向かった。

入学式が終わり、新入生同士の交流会が始まった。悠真は勇気を振り絞り、先ほどの美しい青年、月島 怜（つきしま れい）に話しかけた。

「あの...月島さんですよね？僕は高瀬悠真です。同じ学部のようで...よろしくお願いします」

怜は少し驚いた表情を見せながらも、穏やかな笑顔で応えた。

「高瀬くんか。僕は月島怜。君のような明るい人が同じ学部で嬉しいよ。よろしく」

その笑顔に、悠真は胸の高鳴りを感じた。