「自然界」と「人間界」が区切られ、クリーチャーが跋扈する危険な環境がリアルに描かれています。市街地が樹海に飲み込まれ、かつての文明の遺物が「お宝」として扱われる設定は、ポストアポカリプス的な雰囲気を醸し出し、探索やサバイバル要素を楽しめる土台を作っています。
ZONEという能力システムも魅力的で、「操作系」「肉体系」「技能系」「異能系」という4分類は、シンプルで理解しやすく、今後どのような能力が登場するのか期待が膨らみます。主人公がまだ自身のZONEを知らないという点も、成長要素として巧みに機能しています。
本作ではただ強いから勝つというだけの戦闘ではなく、遠距離攻撃、空中歩行、ノックバック等の使い方が多彩で、単なる力技ではなく戦略的な戦闘になっているところも面白かったです。
特に靴を飛び道具にするという星谷の反撃方法も、即席の工夫として面白く、戦闘に知恵が活かされている点が非常に良かったです。
※読み合い企画からのレビューです
第三次世界大戦後、ZONEと呼ばれる異能力と、クリーチャーと呼ばれる怪物とが世界を席巻した
そんな世界で、ZONEのない主人公は、クリーチャーを狩るハンターを目指す──という内容の本作品の特徴は、なんと言ってもZONEの多彩さだろう
ただの超能力に留まらず、HUNTER×HUNTERをも思わせる凝った異能力たちは、バトルにおいて新鮮味を読者に味わわせてくれる
また、ZONEを持っていない主人公だが、現時点でかなり強い
ZONEは加齢によって発現するため、今はZONEのない主人公だが、いつか目覚めるときが来るかもしれないのだ
そのとき、主人公がどれほど強くなってしまうのか、今から気になる
新鮮なバトルものを求めているなら、是非一読を