最終話 メルの物語
「どうかな?ケインくん、剣聖になってレベルもほぼカンスト状態になった気分は?」
「あの……本当にそうなの?」
「さっき、剣で岩を斬ったじゃない? そんな事今迄出来た?」
「出来ない」
どうやら、俺は本当に剣聖になってレベルも上がったみたいだ。
「でしょう? これで私とパーティを組んだらおしまい……あとは自由気ままに生きていけば良いんだよ……どうかな? これが夢の始まりだよ」
「そうだね、だけどメルちゃんはこれで良かったの? なんで俺を選んだの?」
「私の400年ちょっとは人に流されてばかりだったの。だから残りの80年間ちょっとは『メルの物語』を紡ぎたかった。そんな感じかな、その相手に偶々選んだのがケインくんだった。それだけだよ」
「そうか、メルちゃんありがとう」
俺の夢は、可愛いらしいメルちゃんによって簡単に叶えられてしまった。
本当にこれで良いのかな……疑問は残る。
だが、この先、今とは比べ物にならない驚きの連続になるとはこの時の俺には解らなかった。
◆◆◆
大昔に組んでいたパーティに似たような男の子がいたわ。
料理が上手くて優しくて、本当にソックリ。
私が本当に好きなのはこういう男の子なのよ。
今度は絶対に間違えないわ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます