第14話 第二の関所を強行突破!(1)

 よーし、行くかー!


 僕は自分の教室の前に着くと──扉を睨むように見詰めながら自分自身に気合を入れるのだ。


 多分扉の向こう側には、今日も自分達のストレス解消……。鬱憤晴らしを僕のこの丸々した巨躯に蹴りや足踏み等をしてストレスを、解消をしてやろうと長安学園家の学園のヤンキー兄ちゃんや姉ちゃん達が控えていると思う?


 だから僕は幼馴染で元カノの張繡には少し悪い、可哀想な事をしたとは思うけれど。アイツを蹴り倒して第一関門は素早く突破できたので、今度は第二関所を強襲──突破して、僕の虐めを幼い頃から指示してきた我が校の生徒会長女王様……。幼い頃の僕の彼女だったあの阿保の頬を今日ぐらいは一発叩いて、喝を入れ! 幼い頃のように張繡共々泣かしてやろうと今日は思う。




◇◇◇



《ガラリ!》


 僕は勢い良く自分の教室内の扉を開けた。



 ……ん? あれ、いない? 


 あれ李儒リちゃんだけだな……? と僕は自分の脳内で呟くと。僕の枕元に立ち、封印を解除してくれた双子の女神にも諫められたリちゃんへの奉公……。丁稚奉公を憤怒しながら今日で辞める。


 そう今迄、毎日のように僕があいつの御機嫌取り……。出来るだけ虐め行為に遭いたくないからとお昼時間の買い物係……。


 僕は、あの阿保の下知で売店へと惣菜パンを買いに行く行為を今日でやめると、リちゃんへとハッキリと断ろうと思う。


 それも今僕のポケットに入っている焼きそばパンをあいつの顔にぶつけて、ふざけるな! と怒声を吐いてやろうとも思う。


 そして最後に尻叩き……。それもあいつの生尻を直接叩いてやるからな! と僕はフンガ~! フンガ~! と鼻息荒くしながら闘牛のように教室へと足を踏み込み、教室内では僕の様子を見て驚愕し、ワッと騒めくクラスメイト達等無視して、李儒の許へと勢い良く向かう。




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