第12話 堪忍袋の緒が切れました(1)
「うぅ、うううっ」
僕に蹴られ、壁に自分の背を激突させ、その場でズルズルとへたり込んで下を向き呻る、
「張ー!」
「張繍ー!」
「大丈夫かいー!」
張繡さんの取り巻きのヤンキー娘達……。驚愕しながら次から次へと声を掛ける。
だけど彼女の口から漏れるのは悲痛な呻り声だけだから。
「上田ー!」
「仲穎、貴様ー!」
「よくも張をー!」
「張繡をやったな!」
張繡さんから僕の方へと視線を変え怪訝な表情で
このC国の自治区扱いとなっている西暦2100年以降の日本のとある県はね、C国の英霊達の転生者が続出……。治安が悪化していた県内も英霊持ち達勇者の武力のお蔭で、日本の風土にあった治安の方へと安定はしたのだが。
それと同時に県の有権者達が、県内の学園への補助金を学園同士の抗争による勝利校だけに纏めて与えると言いだして、県内の腐敗した議会内だから、何故かその案が安易に了承されてしまい。
それからは日本中の有権者や闇の者達が勝利学園を決める賭博──賭け事までに発展をするほど盛り上がっている。学生達のその場の生死を賭けた学園同士の抗争なのにね流行っている。
まあ、そんな恐ろしい争いだから、ヤンキーでちょっと武に自信があるからと言って普通の人が英霊持ちに喧嘩を吹っ掛けても敵う訳はないから。
今迄張繡さんと一緒になり、愛情を込め、僕を虐めてきた
こいつらがギャギャ、キャンキャンと雌犬の如く吠えようが。僕はファイティングポーズをとった奴等を素早く殴る、蹴る、を実行していくから。
《ドン!》
《ガン!》
《ドスン!》
刹那……。
僕が殴る、蹴る、おこなったヤンキー娘達の身体からは鈍い打撃音と。
「きゃ~!」
「痛い」
「いや~、ん」
「きゃ!」
ヤンキー娘達は悲痛な顔で可愛く絶叫……。
そう阿保な雌犬達の口から次から次へと悲痛な声が漏れる。
だけど僕は今迄こいつらに虐められた借りを返さないといけないから。
「うぅ、ううう」と呻りながら横たわる阿保の一人を凝視して──。こいつで良いか? と思えば。そいつの腹部へと蹴りをド~~~ン! と入れ吹き飛ばした。
そう僕の無双ぶりを驚愕しながら観戦していた生徒達の群れへと蹴り、放り込んでやった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます