第25話

 ゴブリン戦で死んだ人が復活し、自由に過ごしているところだった。


「はーい、生き返ったね。次のイベベントに入るよー。次のイベントは、コボルトと戦ってもらうよー。んじゃーねー」


 とぶつ切りをする。成長具合からして、その差は大きく広がってきているようだ。順調順調、本来であれば上位層の人が多くいる想定だったが、それよりも下回っている。


 そして、色々と準備が始まってきているようだ。戦闘力(ステータス)の向上、武器の向上、拠点の向上、基本はこの3つに分かれている。中途半端なことをしようとしていたグループも存在していたが、それはどちらにも進まない形で終わってしまった。


 そしてコボルトが放たれる2時間ほど前のことだ。すでに拠点の中に集まり周りを警戒している。


「ごめーん、少し報告し忘れー。前回ゴブリン相手に生き残ることさえできなかったグループは前回同様ゴブリンと戦ってもらいまーす」


 ホッとしているような感じだが、今回は運が良かったら成功という感じだろう。今の差は2イベントほど離れている感じだ。生き残ったグループは置いておくとして、死んだグループはやっとビッグスライムの討伐に成功したのだった。


 それで他のところよりも1歩リードしたとか、勝手な推察で言っていたためやる気が落ち生産性が再び下がっている。差が生まれている事でやる気が出るようなタイプの人が多いのだろう。


 ゴブリンを狩り尽くしたところは次の相手であるコボルトと戦っていた。そのため、コボルトの戦闘とは慣れてきているはずだ。時間だ。召喚されたコボルトの全てはスピード特化だ。とりあえず、侵入して暴れるのが目的となっている。


 そして、今回も前回と同様にコボルトキングが存在している。コボルトキングの命令の基本はイケイケドンドンだ。そこに向かって、魔法や矢が放たれる。だが、全てコボルトが通り過ぎたところに当たるのだった。


 戦闘経験が多いグループは矢を当てることができているがそれもごく僅かだ。そして、持っている短剣を両手両足にくくりつけ、壁に突き刺しながら登っている。


 ここで拠点を強くしたグループが1歩リードをした。拠点の壁が石に変わったのだった。そのため、短剣を刺すことができず侵入するのを防いでいた。だが、sれだけでは終わらない。さすが、武神と軍神を兼ね備えた神だ。


 このことも想定できていたのだろう。コボルトが拠点に背を向け、両手をレシーブのように握る。そして、足場として乗ってきたコボルトを腕を振り上げることで塀を越えさせた。


 効率的にはイマイチだが、確実に侵入できる方法でもある。1番は塀をよじ登ることがよかったのだが、不可能だった時の対処法のようだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る