第7話 仕返しの準備 side桃


「は〜、やっと落ち着いてきた。もう本当に凛は心臓に悪いこと平気でしてくるな〜…そうだ!これなら…いける!」


帰り際に凛にとんでもない爆弾を落とされた私はなかなか止まらない心臓の鼓動を落ち着かせながら、良い仕返しが思いついて、すぐ実行に移すことにした。


「このくらいの時間なら凛はお風呂終わってるかな」


仕返しの場を用意するために私は夜、凛に電話をかけた。凛は律儀だから思った通りほんの数コールで出た。


「もしもし?どうしたの?」


「もしもし凛〜?今日は良くもやってくれたね〜」


「だって桃が可愛すぎて…」


「っ!もう!本当そういうところ!」

(ダメ。しっかりしないと!凛のペースに乗せられたら誘う前に心臓が止まっちゃう)


「ごめんごめん。で、どうしたの?」


「うん。今度の週末一緒にショッピングしようよ!」


「え、うん。もちろんいいけど急だね。何か必要なものでもあるの?」


「いや、必要なものってわけじゃないんだけど洋服とか見に行きたいなーって…どう?」


「行こう行こう!桃が色んな服着るの見るの私好きだから楽しみ!…でも桃すぐ人に声かけられるからな〜ちょっと気張らないと」


「いや、凛もよく声掛けられてるし…」


「そう?どうせみんな桃に近づく理由が欲しいだけだって。私なんかより圧倒的に桃のが可愛いし。」


「これだから無自覚なのは…って!またそういうことすぐに言う!そうなことより…今回は凛の服も選ぶんだよ!私も凛のいろんな服見たいし」


「うへ〜たまにある桃の着せ替え人形タイムか〜結構疲れるんだよな」

(まぁ桃が喜ぶならいくらでもいいけどね。言ったらまた怒られそうだから言わないけど)


「それじゃあ今度の週末あけといてね!」


「わかった。絶対に一日フリーにしとくから安心して。」


「そこは信じてるから。凛は約束破ること本当に少ないからね」


「やっぱり悲しませるのは嫌だしね」


「ほんとにも〜そういうとこ…」


「あはは…」


「まあいいや!じゃあデート楽しみにしてるね!」


「えっ、で、デート?!ちょっ!」


「ふふっ。じゃあまた明日ね〜」


「ちょっと!」

ツーツーツー


「あはは、凛焦ってたな〜これで一つ仕返し達成!でもまたこの通話で仕返しのポイント貯まった気がする…まぁ当日思いっきり楽しんじゃおう!」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



side凛


「もー、急にで、デートなんて…意識しちゃうじゃん…ちょっと今日からかいすぎたかな…自重しないといくつ心臓あっても足りない…まぁでも楽しみなのには変わりないな」

 




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