部屋と創作と私

鳥羽ミワ

鳥羽、幸福ですか?

 読まれてぇ~~~~!!! 適当に書いた小説が大バズりして鬼ほど評価つかんかな……。


 みなさま、ごきげんよう。一介のラブロマンス書き、鳥羽です。

 趣味は現実逃避。架空のラブロマンスを書きたいぜ。ちやほやされたいぜ。その報酬で2万円の焼肉を食いたいぜ。

 この通り、割と図々しい人間です。

 

 自己批判はこれくらいにして、まずはみなさんにインターネット・シェイクハンドを。

 はじめまして。2024年の1月あたりに一次創作をはじめた新参者です。


 とにかくなんにも分からない状態から書きはじめて、もうダメだ~! とベソをかきながらなんとかやってきました。

 そんなこんなで1年くらい創作をして思ったのですが、創作とは孤独なものですね。一人で設定を壁打ちして、本文を書いて……。

 そして私は、そうやって大変な思いをして書いたものでも、「読まれなければないのと同じ」と思っているみたい。

 つまり、自分の書いた物語の存在や力や価値を、自分自身が信じられていない。恐るべき他人軸。これは大変な問題です。


 おいおい何を過激なことを言っているんだ、とお思いの方もいらっしゃるかと思います。Exactly……(拍手)。

 当然こんなのは破滅まっしぐらなので、もうちょっと持続可能な執筆方法に舵を取っていきたいところ。これを解決して、さっさと魂を次のステージのお立ち台へ昇らせたいですね。


 では、なぜ、書けたら読んでほしい! 認めてほしい! もっと言えば、私の代わりに私を認めて! なんて図々しすぎて重量級の気持ちを持ってしまうのか。

 結論を言ってしまえば、鳥羽ミワという個人に限っては、さみしいからなんです。


 私の創作のプロセスはこうです。

 話を思いつく。書く。読んでもらう。そしてクジラたちのエコロケーションみたいに、私は返ってきたレスポンスを通じて、他者がいることを実感する。


 ちょっと待って、それって創作じゃなくてコミュニケーションの話じゃないの? と、賢明な読者の方々はお気づきになられたでしょう。そう、創作活動って、クリエイティブなことにとどまらないみたい。


 人生には、誰かに見られない時間がいっぱいあります。創作活動をしているときも、大抵の場合は、誰にも見られていません。

 そんな孤独を、承認欲求で埋めようとしたって仕方ない。そして自分自身と世界を同化させてしまわないためにも、この時間はきっと必要不可欠です。


 ぐるぐる一人の部屋で思い詰めてしまうより、外に出て、散歩中の犬を眺めるほうがずっと健康にはいいでしょう。ごく稀に犬と触れ合えます。顔も知らない誰かからの評価より、目の前の犬に喜んでもらう方がきっと、嬉しいです。

 さみしい夜には黙って寝よう。体力を養おう。そういう感情の付き合い方は十人十色だと思いますが、私の場合はシャドーボクシング相手みたいです。

 だから「さみしい」と思ったら、戦いの合図だと思いなさい。

 孤独は倒しても倒しても、生きている以上は付きまといます。私は絶対に仲良くできないので、戦い続けることにしました。坂口安吾も、人生は勝てない戦いだけど、戦い続ける限りは負けないって、「不良少年とキリスト」で言っているからね。


 そもそも誰かに認めてもらわないとダメだなんて、私自身の人生を見ていない。そんな明後日の方向じゃなくて、明日を向いて生きていこうな。


 そういうわけで、他人軸をやめることが、私の最近の目標です。

 苦しんでいる人間がえらいだなんてことは絶対にないし、苦しんだ方が得なことなんてないですからね。


 そのためにも自分で自分を大切にして、私のいいところをたくさんいい見つけてあげて、私を甘やかして……。

 もっと具体的に言うなら、まず、このエッセイの冒頭みたいな自虐をしないとか。自分の作品の欠点をあげつらわないとか。もうちょっと、こういう風に言語化できるまで努力したこと自体を、認めてあげるとか。

 こうしてみると、案外、すぐにできそうなことはいっぱいあります。


 自分を認める第一歩は、孤独を受け入れるところから。次の鳥羽ミワは、もっと完璧で幸福になるでしょう。

 そうしたらきっと、今よりより善い何者かになれるかもって、思うんです。


 とっとと魂を次のお立ち台へブチあげて、楽しく生きていきたいぜ。具体的には、自分ひとりに5000円の焼肉を食わせて、甘やかしてあげられるくらいに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

部屋と創作と私 鳥羽ミワ @attackTOBA

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ