第2話

そろそろゲレンデに行こうと切り出したが、腹が満たされ、親身になって教えて疲れてしまったのか、親友夫婦はまだ休んでいると言う。


仕方なく、親友の従妹と二人でゲレンデに向かった。


元々、このスキー場は客が少なく、見渡せる範囲には人影が無い。まして、午前中だけで帰ってしまうスキーヤーがいるので午前中の賑わいが無い。


人見知りだという彼女は、ぎこち無さも抜けてきて余裕が出てきたのか、スキー以外のことを話す様になってきた。

慣れないスキーで疲れている筈なのに、話が弾んでかなり打ち解ける事ができた。


そろそろ一度戻ろうかと感じ始めたそんな時、気を抜いたのか彼女が転んでしまった。


少し離れた場所にいたので声を掛けたが、疲れからかなかなか起き上がれないでいる。

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