第47話

草津千里及び渚のことだけではなく、そのあとに話した、城谷純也、黒鳥恭輔、そして二人が最も触れられて欲しくなかった、2年前のことまで一語一句間違えることなく全て綺麗に録音されていた。

 さっきも言ったが、普通の人間にインカム越しの会話を訊くどころか、録音をすることは不可能に近い。

 それをこの鳴海坂昴と言う男は、いとも簡単にそれをやってのけ、あろうことか、それを使って自分達の事を脅し? いやぁ? 直接自分達に会話を聞かせてきた。

「お前、一体なにもんだ!」

 殺意に満ちた瞳で昴のことを見る斗真。

「ふふっ!」

「なにが可笑しい?」

「いえ? そんなこと聞いてくる人、渚以来、久しぶりだったので? ふふふ? そうですね? 確かに、僕は、普通の人間ではないかもしれませんねぇ?」

「「「!」」」

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